古代オリエント博物館リーフレット(日本語版)

公益財団法人 古代オリエント博物館

COVER DESIGN

プロローグ

東京にある古代オリエント博物館さまより、デザインを刷新したリーフレットを作成したいとの依頼を承りました。
今まで採用していたリーフレットのデザインから遠くなりすぎず、なおかつ博物館より提供する画像を素材として使用するよう、要望がありました。

デザイナーの思い

urai / masamoto

今までのデザインの流れを活かしつつ…という要望は、ままあることでもあり、既存のデザインがすでに存在するため、簡単そうに思われるのですが、デザイナーとしては気を遣う作業でもあります。デザインする人が違うだけで、すでにそれなりの違いが出るためと、既存のデザインを一度頭に入れてしまうと、今度は似通いすぎてしまい、オリジナリティがうまく活かせなくなってしまうためです。

今回は、新しい画像を素材としてお客様が提供してくださったことで、過去のイメージを残しつつ、新しい素材をうまく活用できたのではないかと思います。
出土した石版の画像を背景に敷き、出土品の写真とかけ離れたイメージにならないよう気をつけました。文字ではなく出土品の写真が主役になるよう、目立つ色は控え、写真を浮き上がらせるような配色を意識しました。

日本語版のほかに、ハングル語、英語、中国語版も作成させていただきました。
どの国の言語でも「読ませる文章」「見せたい写真」がはっきりわかるようなレイアウトを心がけました。

エピソード

中面に、古代オリエント地域の地図と展示物を配置する、という構図を踏襲しつつ、色合いは明るめで、暑い印象になることなく、寒い印象になることなく、一年中安定して使用できるデザインというご要望をいただきました。また、「古代オリエント」という言葉から、日本や中国地域まで入ると誤解されることがあるそうですが、現在のエジプトや西アジア地域にあたるため、デザインにもそのテイストを入れるようにご要望いただき、制作がスタートしました。

以前のリーフレットの構成を踏襲しつつ、見やすさと読みやすさを追求し、がらっと新しい印象に変わったリーフレットはご好評をいただいております。先日、日本語版の増刷依頼もいただきました。

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